お墓じまいにあたり、お墓の一部を墓誌として再加工・設置。お墓があった証を残す、新しいカタチのご提案

深川・北空知、旭川を中心に、お墓や石材のお仕事をさせていただいております、マル安三上石材の三上です。今回は、お墓じまいにあたって、お墓の一部を墓誌として再加工し、新たに設置させていただいた例をご紹介いたします!

 

【お墓じまいにおける新たなカタチ 墓石の一部を墓誌として残したご提案】

 

数年前、深川市にお住まいの方からご依頼をいただいて、お墓を建立させていただきました。今回はそのお客様から、お墓じまいのご相談をいただきました。

お話を伺うと、赤平市にあるお客様のご実家のお墓をお墓じまいしたいということでした。もともとはご実家のお父様が建てられたお墓で、お父様がご健在の頃は、ご兄弟と一緒に墓守をされていたそうです。皆様が他界された今、遠方にあるお墓へのお参りが大変であること、お墓そのものの風化や損傷等も見られるようになってきたことなどから、今後の管理が難しくなり、お墓じまいを検討されていました。

 

こちらが、赤平市にあったご実家のお墓です。茨城県産の稲田石という良質の石で建てられたきれいなお墓でした。ご遺骨については、深川市に数年前に建てさせていただいたお墓へ移されることになりました。

 

お経をあげていただいてご遺骨を取り出し、お墓じまい工事が完了しました。お墓の解体・墓石の処分と、深川のお墓へのお引越しも無事に終わり、これでお墓じまいは完了となります。

今回のお墓じまい工事に先立って、当社からひとつご提案をさせていただきました。赤平市のご実家のお墓はなくなってしまいましたが、お墓本体の一部を利用・再加工して、新たに墓誌を作成することです。お墓があった証として、深川のお墓の中にそれを設置するのはどうでしょうか?とご提案しました。お客様は、「完全になくなる」と思っていたお墓の一部を証として残すことができることを喜んでくださり、ご了承くださいました。

 

ご遺骨のお引越しと、墓誌の設置が完了しました!

 

こちらが製作した墓誌です。稲田石のお墓の上台を加工し直したものです。形状は、設置するお墓にあった墓誌と合わせて製作しました。姓が異なるため、新しいお墓の墓誌にご実家のお墓に入っておられた方のお名前を彫刻することはできませんでしたが、このように墓石を再加工したことで、お名前だけでなく墓石そのものの一部も残すことができました。

このご提案をした際お客様は、「そんなことができるんだ!」と思われたようでした。なくなってしまうものと思っていたお墓の一部を残すことができたことで、「ご先祖様も喜ぶね」と喜んでくださり、新たな形で今後も供養できることがありがたいとおっしゃってくださいました。長い間、ご家族で大切にされてきたお墓をこうして残すことができて本当に良かったです^^ これからも大切にお参りいただけますと嬉しく思います。

昨今は、お墓じまいのご相談も増えています。その中には、古くから先祖代々守ってきたお墓や、ご両親が苦労して建てたお墓など、それぞれにお墓への思い入れもあり、お墓じまいすることを残念に思いながらもやむを得ず・・・という方がたくさんおられます。当社では、「長い間大切にしてきたお墓をできる限り残してあげたい」という想いから、今回のようなご提案をしています。そのまま残すことは難しくても、お墓があった証としてこうして一部を残すことで、ご先祖様やご家族から受け継いだ思いも一緒に残し、ご供養を続けていくことができます。ご提案すると、「そんなことができるの?」と驚かれる方もいらっしゃいますが、今後もお客様のお話をじっくりと伺い、お気持ちに寄り添って、様々なご提案を続けていきたいと思います。
 

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